「撮影のために貸した小道具や資料が返ってこない…」そんな悲しい話をよく耳にする映像業界。しかし、現在大ヒット中の『ゴジラ-1.0』で知られる山崎貴監督のチームは全く違ったようです。あるXユーザーが投稿した、山崎監督の撮影班との心温まるエピソードが、今ネットで大きな話題を呼んでいます。

投稿主は、コスプレイヤー兼コレクターとして活動するさやぶ〜さん。「テレビ局に貸した資料が返ってこない」という話をよく聞く中で、山崎貴監督のチームに資料や撮影用の小道具を貸したところ、全く逆の体験をしたと語ります。なんと、貸した物はすべて完璧な状態で返ってきただけでなく、破損していた部分まで新品同様に修理されていたとのこと。「連外装都幫我修好了(外装まで直してくれてたんです!)」とその神対応に驚きと感動を隠せない様子です。
この出来事は、2017年公開の映画『DESTINY 鎌倉ものがたり』の撮影時の一幕。当時、小道具の返却や整理の手間を考えたさやぶ〜さんは、制作陣に「もし必要なら、皆さんで分けて持って帰ってもらっても構いませんよ」と伝えたそうです。しかし、撮影終了後、貸した物は一つ残らず全て手元に戻ってきました。この経験を通して、監督は、このように他人を尊重し、信頼を大切にする素晴らしいスタッフに支えられているからこそ、心に残る作品を生み出せるのだと深く感じたといいます。
この投稿は瞬く間に拡散され、多くのユーザーから共感の声が寄せられました。「借りた物を修理して返すなんて、聞いたことがない」「神対応すぎる!」など、称賛のコメントが相次いでいます。
コメント欄では、「某大手テレビ局に貴重な資料を貸したら紛失され、二度と貸さないと誓った人がニュースになった」「科学館を信用して資料を貸したら、一番大事な一点モノの資料だけ抜き取られて泣き寝入りした」といった、悲しい体験談も多数寄せられました。
そうした事例と比べ、山崎監督のチームの誠実な対応は際立っており、「山崎組は、監督の人柄がそのままチームの雰囲気になっていることで有名」といった声も上がっています。

一方で、「修理して返すのは素晴らしいけど、『借りた物をきちんと返す』のは人として当たり前のことでは?」と冷静な意見も。このような当たり前の行為が「神対応」とまで称賛されること自体が、一部の映像・メディア業界の常識が麻痺している証拠ではないか、と指摘する声も少なくありません。
中には、以下のような皮肉を込めた創作セリフを投稿するユーザーも。
テレビ業界人:「貴様、今何をしたッ!?」
山崎監督:「……借りたものを返しただけだが?」
「コンプライアンス」や「プロ意識」が叫ばれる一方で、人として、組織としての基本的な倫理観が欠如している現場が少なくない現状を嘆く声が上がっています。

今回の件は、多くのネットユーザーにとって「他人の所有物や、そこに込められた想いを尊重する」という、当たり前であるべきことの大切さを改めて考えるきっかけとなったようです。

こうした誠実な姿勢が、現実の業界では失われつつあるからこそ、山崎貴監督と「山崎組」の仕事ぶりが一層輝いて見えるのかもしれません。そして、その真摯な価値観こそが、多くの人々の心を打つ作品を生み出す原動力となっているのではないでしょうか。
via: togetter