日本の高市早苗首相をモデルにしたキャラクターが、人気アニメ『名探偵コナン』の悪役として登場する――そんな衝撃的なAI生成動画がX(旧Twitter)で拡散され、大きな波紋を広げています。
この動画は、中国のネットユーザーがByteDance社の動画生成AI「Seedance 2.0」を用いて制作したものとみられ、高市首相を模したキャラクターが主人公・江戸川コナンと対決するという内容。これに対し、日本のネットユーザーからは「不謹慎すぎる」「作品への冒涜だ」といった批判が殺到し、炎上状態となっています。

日本でこの動画が広まるきっかけとなったのは、ある『名探偵コナン』のファンアカウントが動画を転載したことでした。動画内には、悪役キャラクターが拳銃をコナンに向けるショッキングなシーンも含まれており、これを見た日本のユーザーから「やりすぎだ」と不満の声が噴出。多くの批判を受け、この投稿は後に削除されました。

その後の調査で、この動画は元々ある中国のネットユーザーによって投稿されたものであることが判明。元の投稿には「今のところ高市はseedance2にブロックされていないから急げ」といった趣旨のコメントが添えられており、中国国内のAIプラットフォームでは特定の政治家に関するコンテンツ生成に何らかの制限がかかっている可能性がうかがえます。

この一件は、単に政治家を揶揄したという問題に留まりませんでした。日本のネットユーザーからは、このような創作は『名探偵コナン』の原作者である青山剛昌先生に対する冒涜であるとの声が多数上がっています。さらに、中国のAI技術が日本のIP(知的財産)を不適切に利用していることへの懸念も広がり、議論はさらに燃え上がっています。

国民的人気作品である『名探偵コナン』を利用し、高市首相を悪役に仕立て上げるという手法に、多くのファンが強い不快感を示しており、日本のネット上では瞬く間に大きな騒動へと発展しました。
▼ 関連ワードがXのトレンドに入るなど、大きな注目を集めました。





生成AI技術の発展により、誰もが手軽に映像を作れる時代になりました。しかし、愛されている作品や実在の人物を安易に結びつける行為は、単なるジョークとして受け入れられにくく、今回のように大きな批判を浴びる結果となるのも当然と言えるでしょう。
【追記】制作した中国のユーザーが炎上について声明を発表
この動画を制作した中国のユーザー「CuiMao」氏は同日夜、X上での反響を受けて謝罪の声明を発表しました。同氏は『名探偵コナン』を冒涜する意図はなかったとし、あくまでミーム(ネット上のネタ)として投稿したと説明。しかし、「多くのコナンファンが原作を大切に思っている気持ちを傷つけてしまったことを深くお詫びします」と謝罪しました。また、最近『名探偵コナン』が日中間で別の論争を巻き起こしていたことへの配慮が欠けていた点も、自身の判断ミスだったと述べています。
また、他国の政治家のイメージを使用した点については不適切だったと認めつつも、動画は明らかにAIで制作されたものであり、現実の行為を示唆するものではないと主張。「ミームとして楽しむ文化は世界中で見られる」との見解を示しました。その上で、一部のユーザーやメディアが「高市早苗氏を銃で撃つ動画」といった扇動的な表現で非難していることに対しては、「論理が飛躍しすぎており、私の本意とは異なる」と反論しています。

さらに同氏は、今回の件が中国のネットユーザーによる集団的な行為ではないと強調。一部メディアが「反日行為」と報じていることについては「過剰な解釈だ」とし、あくまで個人の投稿が国民全体の意志を代表するものではないと訴えました。炎上自体は理解できるとしながらも、一部に見られる中国という国や民族全体への差別的な批判については「非常に不適切だ」と指摘。「私個人が批判されるのは受け入れますが、問題を中国全体に拡大するのはやめてほしい」と呼びかけています。
そして、自身は純粋にAI技術の研究が好きで、今回は最新の「Seedance 2.0」の性能を試したかっただけだと説明。「私に『反日』といった思想は一切ありません」と述べ、誤解しないよう求めています。

以上は、CuiMao氏の投稿から一部を抜粋したものです。投稿には日本語訳も添えられていますので、全文を確認したい方は下記のポストをご覧ください。