今年で誕生30周年を迎えた『ポケットモンスター』シリーズ。その影響力はゲームやアニメの世界にとどまらず、様々な分野に及んでいます。
なんと、世界で最も権威ある科学雑誌の一つ『Nature』が、公式サイトで『ポケモン』30周年を祝う特集記事を掲載!世界中を熱狂させたこのIPが、ゲーム業界やビジネスだけでなく、科学の世界にまで多大な影響を与えてきたことを紹介しています。

30年の歴史の中で、『ポケモン』は生態学や進化生物学、教育学といった多くの科学分野で、数々の研究者にインスピレーションを与えてきたとのこと。まさに「かがくのちからってすげー!」ですね。
『Nature』の記事によると、多くの研究者が「子供の頃に『ポケモン』で遊んだ経験が、科学の道に進む大きなきっかけになった」と語っています。カナダ・ゲルフ大学の研究者スペンサー・モンクトン氏は、ゲーム内でポケモンを捕まえて特徴ごとに分類する作業は、分類学者の仕事とほぼ同じだと指摘。「これ、ほとんど昆虫学者の仕事と一緒ですよ」とまでコメントしています。

『Nature』は、『ポケモン』が学術界に与えた具体的な影響も紹介。モンクトン氏は、チリで発見した新種のハチの顔が竜のように見えたことから、なんと『ポケモン』のリザードン(Charizard)にちなんで「Chilicola charizard」と命名したそうです。学名に推しの名前を付けるとか、ロマンありすぎ!

古生物学の世界でも『ポケモン』の存在感は抜群。アメリカのフィールド自然史博物館では、ポケモンと、そのモデルになった実在の化石を並べて展示する企画展が予定されているとのこと。例えば、プテラノドンがモデルの「プテラ」や、始祖鳥からインスピレーションを得た「アーケオス」などが登場するようです。
さらに驚くべきことに、現実世界には「 Aerodactylus」という翼竜の属名が実在します。この名前、何を隠そう『ポケモン』のプテラ(Aerodactyl)が元ネタ!ついに現実の生物の学名にまで影響を与えるとは…『ポケモン』恐るべし。

教育の分野でも『ポケモン』は大活躍。ある研究では、イギリスの子供たちが自国の野生動物よりも多くのポケモンの名前を覚えていることが判明。そこで研究者たちは、「収集とバトル」というゲームのコンセプトを応用し、生態学を学べるカードゲーム「PHYLO」を開発しました。
調査によると、従来のスライドを使った授業よりも、このカードゲームで遊んだ学生の方がより多くの生物種を記憶できたとのこと。ゲームを通じた学習が、科学教育において非常に有効であることが示された形です。

『Nature』は、分類学から古生物学、そして教育研究に至るまで、『ポケモン』が単なるエンターテインメント作品にとどまらない存在であることを指摘。多くの研究者にとって、科学への興味をかき立てる重要な原点となっているのです。
ポケモンファンにとっては、自分たちが夢中になったゲームが学術の世界にまで影響を与えているなんて、ちょっと驚きかもしれませんね。もしかしたら、古参のトレーナーたちは「俺たちが子供の頃にやっていたことは、実は科学研究の第一歩だったんだ…!」なんて、胸が熱くなるニュースではないでしょうか(笑)。
via: 科學期刊Nature官網