ライトノベル『フルメタル・パニック!』や『異世界迷宮でハーレムを』のイラストを手がけることで知られるイラストレーターの四季童子さん。その独特な画風で、長年にわたり多くのファンを魅了しています。
そんな四季童子さんが先日X(旧Twitter)で、「日本の女性クリエイターは最近になってようやく活躍の機会を得た」かのような言説を見かけたことをきっかけに、過去に海外メディアから受けたある質問について投稿し、話題を呼んでいます。

四季童子さんによると、ある時、海外メディアの取材を受けた際に、インタビュアーから確信に満ちた様子でこう尋ねられたそうです。「女性であるがゆえに、さぞ多くの苦労をされたことでしょう? どうやって乗り越えてきたのですか?」
これに対し、四季童子さんは「えっと…いえ、特に苦労したことも、差別された経験もありませんが…。」と正直に回答。しかし、この答えはインタビュアーが期待していたものではなかったようで、記事にしづらくなってしまったのか、気まずい雰囲気になったとのこと。ご本人としては、創作活動の道中で性別を理由に困難に直面したことは一度もなく、周りの女性クリエイターからもそういった話は聞いたことがない、と本音を綴っています。

ちなみに、その際には「もしそちらの国で女性が活動しにくいのであれば、日本でやってみてはどうでしょう? こちらは特に性差による障壁はありませんよ、ウェルカムです♪」と付け加えたそうですが、この部分はさすがに記事にはならなかっただろうと推測しています。

この投稿は多くのネットユーザーの注目を集め、「海外メディアは日本を閉鎖的で性差別的な国だと思っている節がある」「実際にはアニメや漫画の業界では、成功している女性クリエイターは山ほどいるのに」「ステレオタイプでこの業界を見ないでほしい」といった共感の声が多数寄せられました。

また、「一部の海外メディアが、ジェンダー問題を切り口に日本の業界の差別構造を報じたいだけなのでは」「実際の日本社会は彼らが思うほど古風で閉鎖的ではない。だから、思惑が外れて記事にできなかったんだろう」といった、メディアの姿勢を指摘する意見も見られました。

四季童子さん自身も、「たまたま私が幸運だっただけ、という意見もあるかもしれない」としつつも、自身が身を置く漫画・イラスト業界では、多くの女性クリエイターが成功を収めていると指摘。大ヒット作家であるかどうかにかかわらず、創作活動において「差別や格差」を感じることはないと断言しています。もし苦労があるとすれば、それは全クリエイターに共通する悩みであり、性別は全く関係ないとのことです。

今回の一件は、一部の海外メディアが日本に対して未だに旧時代的なステレオタイプを抱いていることを浮き彫りにしました。しかし、現場のクリエイター自身がそうした問題に直面していないという事実は、そうした先入観を見直す良いきっかけになるのかもしれませんね。
via: 四季童子官方X