『ポケモンカード』高騰で窃盗被害が世界中で急増! コロナ禍以降、狙われるカードショップやYouTuberも

『ポケモンカードゲーム』、通称「ポケカ」のプレイヤーが世界中で爆増中! 日本はもちろん、欧米でも新弾発売や各地の大会には多くのプレイヤーが詰めかけ、カード価格は高騰の一途をたどっています。まさにカードゲーム界のトップランナーと言えるでしょう。

しかし、市場価格の高騰に伴い、近年、ポケカは窃盗犯の格好のターゲットに。世界各地で関連事件が頻発しており、特にコロナ禍以降、その被害は顕著に増加しています。カードゲーム市場に潜む巨大な利益と危険性が浮き彫りになってきました。

コロナ禍以降、ポケカ市場は急速な成長を遂げ、それに伴い窃盗事件も世界中で激増しています。今年だけでも、ラスベガス、ニューヨーク、カナダのバンクーバー、イギリスのノッティンガムなどで店舗が被害に遭い、盗まれたカードの総額は50万ドル(約7900万円)以上にも上るとか。

ポケカの価値は過去1年で倍増しており、小さくて持ち運びやすいことも相まって、窃盗犯にとっては狙いやすいアイテム。数枚盗むだけで数千~数万ドル(数十万~数百万円)の価値になることもザラで、換金性も非常に高いのが現状です。

先月、アメリカ・ワシントン州にあるポケカ専門店に、深夜、2人組の窃盗犯が侵入しました。防犯フィルムが貼られた窓を叩き割って侵入し、警報が鳴り響く中、彼らは商品を大きな箱に素早く詰め込み、わずか2分足らずで約1万ドル(約150万円)相当の商品を持ち去ったとのこと。

狙われたのは、やはりポケカ。この店「Next Level The Gamers Den」は、実は今回が初めての被害ではないそうです。未だ犯人は捕まっていないとのことですが、店主によると、2018年の開店から3年間はほとんど問題がなかったものの、コレクション市場が過熱するにつれて、状況は明らかに悪化していると語っています。

被害に遭っているのは店舗だけではありません。今年2月、ポケカ関連コンテンツを配信するYouTuber「PokeDean」さんが、自身の被害を報告しました。数日間家を空けて帰宅したところ、家全体が荒らされていたそうです。棚は空っぽ、引き出しは全てひっくり返されていましたが、不思議なことに、ノートPCやゲーム機には手つかずで、高額なポケカだけが盗まれていたとのこと。

このブームの背景には、今年2月に迎えた30周年も関係しているかもしれません。近年、カードの価値は高騰を続け、過去1年間で145%以上の値上がりを記録。今年1月だけで取引額は4.5億ドル(約700億円)に達したといいます。あの有名人、ローガン・ポール氏が1650万ドル(約25億円)でカードを売却したという記録も記憶に新しいですね。

有名人の影響力、世界的なファン層、そして懐かしさも相まって、ポケモンは史上最も稼ぐIPの一つに成長。あらゆる年齢層に需要があり、それが犯罪の標的となる一因にもなっています。

多くの小規模店舗では、数ヶ月に一度は侵入未遂事件に遭遇しているそうです。監視カメラや警告灯、警報器を自費で設置して対策を講じているとのこと。さらに深刻なのは、窃盗リスクが高すぎるため、保険会社がカードショップの保険引き受けに及び腰になっている点です。

これらは、ポケカ市場が近年盛り上がりを見せる中で顕在化した負の側面と言えるでしょう。現状、有効な解決策は多くありません。しかし、ポケカの価値が高騰し続ける限り、こうした事件の発生頻度は増える一方かもしれません。

via: CNN Japan