江口寿史氏、商業イラストでの“無断トレース”を認め謝罪 過去の作品にも疑惑が次々浮上し大炎上

1970年代後半から活躍するベテランイラストレーター兼漫画家の江口寿史氏。漫画家としての活動はもちろん、数々のアーティストのCDジャケットを手がけ、多くのイラスト集を出版するなど、商業イラストの世界でも広く知られています。

しかし、そんな江口氏が10月3日、商業施設「ルミネ荻窪」のキャンペーン用に描き下ろしたキービジュアルについて、SNSに投稿された一般の方の写真を無断で参考にしたことを認めました。この発表をきっかけに、ネット上では「他の企業や自治体のイラストでも無断トレースがあったのでは?」という指摘が相次ぎ、大きな騒動へと発展しています。

ことの発端は、作家でモデルの金井球さんが投稿したポストでした。金井さんは、自身の横顔を撮影した写真が、江口氏によって「中央線文化祭 2025」のキービジュアルとして無断でトレースされ、使用されていると指摘。この投稿は瞬く間に拡散され、多くのネットユーザーの注目を集めました。

その後、金井さんはX(旧Twitter)で経緯を報告。「問い合わせをいただき、自分の横顔が荻窪の大きな看板になっていることを知りました。その後、江口さんご本人から直接ご連絡をいただき、双方合意の上、クレジットの追記と使用料をお支払いいただくことになりました」と説明しています。

これを受け、江口氏本人もXで「ルミネ荻窪」のイラストについて、「インスタグラムで見かけた完璧な横顔の写真をもとに描いた」と認め、それが金井さんの写真であったことを明かしました。(なお、この投稿は現在削除されています)

この一件が炎上すると、ネットユーザーからは江口氏の過去の商業イラストについても検証がスタート。ファッション誌やストリートスナップ、さらには一般ユーザーがSNSに投稿した写真などを無断でトレースしたと思われる事例が次々と発見され、「長年にわたる常習的な行為だったのではないか」との疑惑が浮上しています。

中には、ジーンズブランド「リーバイス」の雑誌広告のコーディネートを、競合である「エドウィン」の商業イラストに流用したのではないか、という悪質なケースまで指摘されています。

このような「無断トレース」疑惑が次々と掘り起こされる事態に、ネット上では「こんな杜撰な制作フローはありえない」「プロの漫画家である江口寿史が許諾も取らずに描いていたなんて、信じられない」といった批判の声が殺到しています。

「無断トレース」の疑惑が広がり続ける中、過去に江口氏とコラボレーションしたファミリーレストラン「デニーズ」やアイウェアブランド「Zoff」も、公式SNSで声明を発表。「江口寿史氏との過去のコラボレーションイラストに関し、多くの皆様およびモデルご本人様にご不安な思いをさせてしまい、大変申し訳ございません。現在、事実関係の確認を進めており、確認が取れ次第、改めてご報告いたします」とコメントしています。

長年の習慣となっていた可能性が浮上した今回の騒動。江口氏のクリエイターとしての評価に大きな影響を与えるだけでなく、今後さらなる権利関係の問題に発展する可能性も懸念されます。

via: togetter