『呪術廻戦』アニメ第3期「死滅回游 前編」が今週「仙台決戦」で堂々完結しましたね! MAPPAさんの渾身の作画と原作の高い人気も相まって、後編の発表が待ち遠しいところです。
本日(3/28)開催された「Anime Japan 2026」では、『呪術廻戦』のスペシャルステージイベントが実施され、虎杖悠仁役の榎木淳弥さん、乙骨憂太役の緒方恵美さん、秤金次役の中井和哉さん、そして日車寛見役の杉田智和さんが登壇し、作品の裏側についてトークを繰り広げました。
中でも注目を集めたのは、日車役の杉田智和さん。なんと、役作りのために実際に裁判の傍聴へ足を運んだというエピソードを披露し、会場を沸かせました。

杉田さんはイベントで、役作りについて語り、以前から『呪術廻戦』全体に対して、作者である芥見下々先生の「好み」が色濃く出ている作品だと感じていたそうです。
配役が決まる前は、ネット上でミームやネタ画像がたくさん出回っているのを知っていたものの、「ただそのブームに乗っかるだけでは違う」と感じていたとのこと。今回、実際に声を担当することになり、作品の見方が完全に変わるわけではないが、より一層慎重に向き合うようになったと明かしました。

杉田さんは、日車というキャラクターについて、原作を読んでいた時から「同情的な視点で見てはいけない」と感じていたと語ります。弁護士という職業は、本来、極悪人であっても弁護しなければならない可能性がある。理想と現実、道徳と倫理は本来明確であるべきなのに、実際には個人の価値観によって歪められ、不合理で不公平なことが多々起こる、と。
この役を演じるにあたり、実際に多くの判例を調べ、さらには自ら裁判所へ傍聴に赴き、裁判官が判決を言い渡す瞬間に立ち会ったそうです。その法廷の臨場感を体験し、「人間には感情がある」と改めて感じたといいます。現実の法廷では、弁護、証拠提出、判決という流れがあるものの、被告が全く反省の色を見せない場合、裁判官が判決時に怒りを露わにし、説教を始めることさえあるそうです。そうした事例を見て、「人が人を裁く上で、感情が全くないということはありえない」と感じたとのこと。

杉田さんは、日車がまさにそうした状況に心をすり減らし、精神的に追い詰められていったと指摘します。もし人が、ある立場や身分を通してのみ自分を表現しようとすれば、最終的には悲しい結末を迎えることが多い。誰もが迷いながら選択し、心の中で様々な矛盾を天秤にかけ、最終的に判断を下している。それは本来、スッキリするものではなく、結果として日車のように追い詰められてしまうのだと語りました。

こうした真摯な役作りの姿勢は会場のファンから拍手喝采を浴びましたが、杉田さんは「毎回こうするわけではない」と謙遜。「この準備を大したことだとは思わないし、他と比べる基準にもしてほしくない」と付け加えました。

しかし、このエピソードからも杉田智和さんの役作りへの並々ならぬ情熱が伺えます。日車の声優が杉田さんに決定した際、ファンは「彼がこのキャラクターをどう演じるのか?」と期待と好奇心でいっぱいでした。杉田さんといえば、コミカルな役からシリアスな役までこなす、まさに「万能型」の声優ですからね。今回の日車の演技も、ファンの間で非常に高い評価を得ています。
特に、彼が演じる日車は、低く落ち着いた声で、理路整然と話し、余計な感情がほとんど感じられません。しかし、その静かな表面の下には、今にも爆発しそうな怒りや、取り返しのつかない虚無感が抑え込まれています。これは、杉田さんのようにコメディとシリアスの両方を自在に操るベテラン声優だからこそ成せる技でしょう。まさに大人ならではの「諦め」の感情が、見事に表現されていました。
via: oricon news