「アニメーター1年目の年収は72万円でした」――あるアニメーターの告白にネット騒然 「これで生活できるの…?」

近年、日本のキラーコンテンツとして国内外でますます存在感を増しているアニメ業界。その市場規模は拡大を続けており、日本のソフトパワーを象徴する存在となっています。

しかし、その華やかな世界の裏で、アニメーターをはじめとする制作者の待遇問題は長年議論の的となってきました。業界が成長する一方で、現場のクリエイターたちの給与は依然として低い水準にあると指摘されています。そんな中、あるアニメーターがX(旧Twitter)で明かした「入行1年目の年収」が、あまりにも低すぎると大きな波紋を広げています。

このアニメーターは、海外のファンたちが「海賊版」について議論しているのを見かけたことをきっかけに、自身の経験を投稿することを決意したと語ります。

公開されたのは、平成28年(2016年)当時の給与明細。しかし、投稿者によれば「今でも新人の給料はそこまで大きく変わらないはず」とのこと。担当していたのは原画の仕事で、その年収はなんと約72万円だったというのです。

年収72万円という金額に、多くのネットユーザーが衝撃を受けました。月収に換算するとわずか6万円。これでは家賃を払うことすら困難で、最低限の生活を維持するのも難しいレベルです。投稿者は現在、漫画の出版スタジオを立ち上げ、社長を務めているそうですが、「社長である自分の年収も当時と大して変わらない」としながらも、「従業員にはもっと良い給料を払えるようにしたい」と胸の内を明かしています。

この投稿には、「日本の重要なコンテンツ産業なのに、新人がこれほど低い待遇で働かされているのはおかしい」「まさにやりがい搾取。業界の労働環境の過酷さがうかがえる」「業界が儲かっても、現場の作り手には還元されないのか」といった、アニメ業界の構造を憂う声が多数寄せられました。

この話題は海外のアニメファンの間でも拡散され、「信じられない」「自分の国では絶対に生活できない金額だ」「日本でもこれでは過酷すぎるだろう」と、驚きと心配の声が上がっています。

投稿者は既にアニメ業界を離れているとのことですが、この告白は、アニメーターという仕事がまさに「好きじゃなきゃやっていられない」過酷な現実を浮き彫りにしました。国がアニメ分野への投資を強化する方針を打ち出していても、その恩恵が現場のクリエイターにまで届いていない現状が、業界の「ブラック」なイメージに繋がっているのかもしれません。