物価高で弁当の価格も上昇するなか、ローソンが発表した新商品が、そのあまりに潔い内容でSNSの注目を集めています。話題になっているのは、白いごはんの上にほぼ1種類のおかずだけをのせた300円以下の弁当。「こういうのでいいんだよ」と歓迎する声が相次ぐ一方、テレビの取材に応じた担当者のあまりに正直な説明も、大きな話題となりました。

話題のきっかけとなったのは、Xアカウント「滝沢ガレソ」がテレビニュースの取材映像を紹介した投稿です。投稿には「【朗報】ローソンさん、“300円以下”の潔すぎる弁当を発表 こういうのでいいんだよこういうのでと話題に」とあり、画像では9月22日から順次発売される「一点突破すぎ!」商品が紹介されています。
ローソン商品本部の友永伸宏統括部長は、一般的な弁当を工場で製造する際には10種類ほどの盛り付け作業があると説明。それに対して今回の商品は、「1個ドン!で終了するので、工賃がめちゃめちゃ削減される」と率直に語りました。さらに、スーパーには商品を安く購入できるイメージがあるため、「コンビニでもこういう商品ができる」ことを知ってもらいたいと狙いを明かしています。

しかし、この大胆なコスト削減策に対し、Xユーザーからは別の視点によるツッコミも。『ドラえもん』の野比のび太が首をかしげる画像とともに、「あれ……? こういうのから容器のコストを排除したのがおにぎりなんじゃ……!?」との投稿が寄せられました。ごはんに少量の鮭やソーセージを組み合わせた姿は、確かに握る前のおにぎりの材料を、そのまま容器に入れたようにも見えます。

話題が広がるにつれて、返信欄では各地の格安スーパー弁当を紹介する流れも生まれました。あるXユーザーは、秋田県のスーパーで販売されていた、ごはんに塩辛い鮭「ぼだっこ」を一切れだけのせた「げきからぼだっこ飯」を紹介。価格はわずか150円でした。

また、スーパーマーケットチェーンの西友で販売されている、厚切りのとんかつをごはんにのせた「ロースかつ重」を挙げる人もいました。画像の商品は税別277円、税込で約299円となっています。

さらに地方のユーザーからは、ディスカウントスーパー「ラ・ムー」で販売されている198円のとんかつ弁当も登場。ローソンが盛り付け作業を減らして低価格を実現しても、地方スーパーの驚異的な安さには及ばないとの声も上がりました。

実際のところ、今回の商品はローソンが9月下旬から2週間にわたって展開する、節約志向とご褒美需要を対比させた企画の一環です。「一点突破すぎ!」シリーズでは、9月22日に「一点突破すぎ!ごはんがすすむ ぼだっこ(鮭)」を税込297円、「一点突破すぎ!敷き詰めごはん てりやきソーセージ」を税込397円で発売。9月29日には「一点突破すぎ!敷き詰めごはん 焼とうもろこし」が税込297円で登場します。一方、もう一つの極端を目指した「贅沢すぎ!」シリーズでは、税込797円の「贅沢すぎ!肉づくし満腹濃厚豚ラーメン」や、税込786円の「贅沢すぎ!お重モンブラン(和栗)」などを展開。節約と贅沢を同時に打ち出し、物価高のなかで消費者の「メリハリ消費」を探る企画となっています。

一方、あまりにシンプルな弁当を見て、複雑な気持ちになったという声も少なくありません。「戦後のご馳走感がすごい」と驚く人や、300円以下に抑えた企業努力は評価しながらも、賃金が物価上昇に追いつかず、このような弁当を魅力的に感じるようになったことが悲しいと漏らす人もいました。なかには「あまりに貧相で、飼い猫のほうがまだいいものを食べていそう」と冗談交じりに評する投稿も見られます。


担当者の率直な「工賃削減」発言から、「容器代を抜けばおにぎり」「握る前のおにぎりの材料」といったツッコミ、さらには全国の格安スーパー弁当との比較まで広がった今回の話題。常識を突き抜けた超シンプル弁当が、本当に節約を重視する消費者の需要をつかむのか、それとも見た目のインパクトだけで終わるのか。発売後の売れ行きにも注目が集まりそうです。