ダヴの「カワイイに正解なんてない」広告が渋谷駅で物議!「ルッキズム助長」と批判殺到のワケ

皆さんはご自身の外見に自信がありますか?世間一般には「ルッキズム」(外貌主義)と呼ばれる考え方が存在し、美しいものや人を好むのは自然なことですが、それが時に外見に自信のない人々への差別や不当な扱いに繋がってしまうこともありますよね。

そんな中、ユニリーバが展開するブランド「Dove(ダヴ)」が、このほど日本の渋谷駅に一連の広告を掲出しました。そのテーマは「カワイイに正解なんてない」。外見による差別をなくしたいという意図があったようですが、これがかえって物議を醸し、逆効果になってしまったと話題になっています。

ダヴがこの広告を掲出した背景には、ある調査結果があります。日本において10代の女の子の9割以上が自分の容姿に自信がないと感じており、これは世界的に見ても非常に高い割合だというのです。情報が瞬時に拡散する現代社会において、流行の情報に流され、自分の容姿に自信を持てなくなってしまうケースが多いことが伺えます。

そこでダヴは「カワイイに正解なんてない」をテーマに、世間一般で「可愛い」とされる条件や「可愛くない」とされる条件を列挙し、それらを打ち消すことで、特に若い女の子たちに「可愛さや美しさに決まった答えはないから、もっと自分に自信を持ってほしい」というメッセージを伝えようとしました。

しかし、この広告に対し、多くの日本の人々からは「意図は良いのかもしれないが、完全に逆効果だ」という声が上がっています。

「まるでSNSで外見にコンプレックスを持つ人の言葉を切り取ってきて、『若者はこういうことで悩んでるんでしょ?私が解決してあげるよ~』と、上辺だけのコミュニケーションを取っているように感じる」といった意見も聞かれました。

「そもそも、広告で挙げられている要素が、これまでその人にとって問題ではなかったのに、こうして公にされたことでかえって意識してしまう。これって本末転倒では?」「正解がないというなら、なぜわざわざそれらの要素を列挙して、該当する人を傷つけるようなことをするのか」といった手厳しい声も聞かれます。

「正解がない」とは言うものの、SNSの「いいね」が「カワイイ」の存在を具現化しているのが現実です。ネットユーザーからは「企業は『あなたの中のカワイイを応援する』といったスタンスを取るべきではないか」という意見も出ています。

毎日約230万人もの人が行き交う駅の階段に、わざわざこれらの言葉を並べるのはどうなのか、と。「普通の人はそもそもこれらの言葉を知らないのに、なぜ日常生活では触れることのない言葉を拡散するのか」と疑問を呈する声もありました。

ダヴ(Dove)は、実はこの10年以上にわたり、ルッキズムの考え方をなくすことを提唱し、一般的な企業よりもその活動に力を入れてきました。

しかし、今回のような手法は、どうやら日本の人々にはあまり受け入れられず、「かえって逆効果だ」と捉えられてしまったようです。広告で何かを伝える際には、ターゲット層との対話効果をよく考慮し、企業側の価値観を押し付けるのではなく、相手の心に寄り添う姿勢が大切だということを、改めて考えさせられる一件となりました。

via: togetter