「異世界転生モノはもうお腹いっぱい?」は間違い? 数十年前の少女漫画が“元祖”だった説にネットで納得の声

ここ10年ほどで、すっかり一大ジャンルとして定着した「異世界転生」モノ。ライトノベルを原作にコミカライズ、そしてアニメ化と、数々のヒット作が生まれてきました。しかし、その一方で作品が次々と生まれ続ける状況に、「さすがに多すぎない?」「もうお腹いっぱい…」なんて食傷気味に感じているファンも少なくないようです。

そんな中、最近X(旧Twitter)でとあるユーザーの投稿が話題に。実はこのジャンル、ここ10年で急に生まれたものではなく、なんと数十年前の「少女漫画」ですでに確立されていたのでは?というのです。当時は今ほどジャンルとして確立されていなかったり、男性読者層に届いていなかったりしただけで、今見ると「時代を先取りしすぎ!」と感じる作品も多いとか。この鋭い指摘に、ネット上では多くの共感が寄せられています。

投稿主が例として挙げたのは、1995年に連載が開始された篠原千絵先生の『天は赤い河のほとり』です。

主人公の女子中学生・鈴木夕梨(ユーリ)が、古代ヒッタイト帝国に呪術で召喚されてしまう物語。そこで待ち受けていたのは、イケメン王子との運命的な出会いや、褐色の肌が眩しいエジプトの将軍からの熱烈なアプローチ、果ては彼女を巡ってナイル川で繰り広げられる裸のレスリング(!?)まで…。今でこそ「異世界モノあるある」として語られがちな展開ですが、まさか当時の少女漫画でこれほど濃厚なストーリーが描かれていたとは驚きです。

( 投稿主はレディコミと表現していますが、本作は少女漫画に分類されます。 )

この投稿を受けて、他のユーザーからは1976年から現在まで連載が続く、細川智栄子あんど芙〜みん先生による『王家の紋章』を挙げる声も。こちらも現代から古代エジプトへタイムスリップする壮大な物語で、考古学の知識を持つ主人公が「ナイルの娘」として崇められるという、まさに異世界モノの王道を行くストーリーです。

もっとも、厳密にはこれらは転生ではなく、「タイムスリップ」や「異世界召喚」に近いのでは?という指摘も。『ふしぎ遊戯』や『魔法騎士レイアース』なども、この系統の代表作として名前が挙がっていました。

現代の「転生」という概念により近い作品としては、同じく少女漫画の『神風怪盗ジャンヌ』や、小説『十二国記』などが挙げられるかもしれません。

今回の話題をきっかけに、「言われてみれば、昔の少女漫画ってこういうファンタジー要素の強い作品が多かったかも」と再発見した人も多いようです。現代の「異世界転生モノ」とは少し毛色が違うかもしれませんが、読者を惹きつける魅力的な世界観は共通していますね。

はたして、このジャンルは本当にもう「飽和状態」なのでしょうか。これだけ多くの作品が生まれ続けるということは、それだけ需要があるということなのかもしれません。このあたりは、読者の皆さんそれぞれの判断に委ねられそうですね。

via: togetter