約6年半にわたる連載の末、昨年9月に堂々の完結を迎えた漫画『呪術廻戦』。物語は一区切りつきましたが、アニメの熱気はまだまだ冷めません!第3期「死滅回游」の制作が進行中であることに加え、5月30日からは『呪術廻戦 懐玉・玉折』の総集編劇場版が公開。五条と夏油、二人の青い春が再び大スクリーンで描かれます。
先日公開された五条悟役・中村悠一さんのインタビューに続き、今回は夏油傑役・櫻井孝宏さんのオフィシャルインタビューが到着!役作りへの想いや、共演者とのアフレコ秘話について語っていただきました。

以下、オフィシャルインタビューの模様をお届けします。
Q : 初めて「懐玉・玉折」に触れた際の、夏油の印象はいかがでしたか?
櫻井 : 第1期のアフレコが終わった後に原作の続きを読んだので、当然「自分が演じるキャラクター」として夏油を見ていました。「うわ…これは一筋縄ではいかない役だな」と。第1期や劇場版の時点でも、非常に複雑な人物だというディレクションを細かく受けていましたからね。
だからこそ、過去編である「懐玉・玉折」は、彼の内面を一枚一枚剥がしていくような感覚で、僕にとってはとても興味深い経験でした。現在の夏油を演じた後で彼の過去を遡る、という順番はすごく良い構成だと感じましたし、彼への理解がより深まりました。

Q : アフレコで特に楽しかった、あるいは難しかったシーンはどこですか?
櫻井 : やはり第2期冒頭の、五条との軽口の叩き合いですね。電話で五条に「一人称"俺"は止めた方がいい」と諭すシーンとか、二人の空気感がよく出ていて好きです。
実は、こういう何気ない日常会話が一番難しいんですよ。特にこの作品の世界観の中で、日常シーンをあまり作り込みすぎず、自然な雰囲気で表現したかった。そこが非常に繊細で、やりがいのある挑戦でした。

Q : 『呪術廻戦 懐玉・玉折』総集編劇場版をご覧になった感想をお願いします。
櫻井 : TVシリーズで一話ずつ観るのとは全く違う体験でした。物語が一本に繋がることで、冒頭の夏油のモノローグが後半にかけてズシリと重みを増してくるんです。まるで映画のために再編集されたかのような、完璧な構成だと感じました。約2時間という上映時間も、テンポが絶妙で引き込まれましたね。

Q : 「AnimeJapan 2025」で発表されたファン投票の名シーンにも、夏油の「猿め…」がランクインしていましたね。
櫻井 : あのシーンは本当にインパクトがありますよね!虚ろな目で「猿め…」と呟く姿は、一度見たら忘れられない(笑)。総集編で彼の変化を一気に見ることで、なぜ彼がそうなってしまったのか、その心の葛藤をより深く感じることができました。TV放送時に見落としていたかもしれない細かな感情の機微に、今回改めて気づかされました。

Q : アフレコ当時のことで、特に印象に残っていることはありますか?
櫻井 : やはり子安武人さん(伏黒甚爾役)との掛け合いですね。甚爾が圧倒的に強いキャラクターであるように、子安さんご自身のオーラもものすごくて。淡々とした口調で演じられているのに、内側から滲み出るような圧がビシビシ伝わってくるんです。後からご本人が元々この作品のファンで、特に甚爾を演じたかったと伺って、「なるほど、だからあんなにハマり役なんだ!」と腑に落ちました。

Q : 五条悟役の中村悠一さんはいかがでしたか?
櫻井 : 中村くんは、どこか五条と通じる部分がある気がしますね(笑)。特にあの飄々とした感じとか。懐玉・玉折編には「天上天下唯我独尊」という象徴的なセリフがありますが、原作を読んだ時から「彼はこれをどう表現するんだろう?」と楽しみにしていました。結果、彼は感情を爆発させるのではなく、すごく抑制の効いたお芝居をされたんです。それがかえってキャラクターの核心に迫っていて、そのさじ加減が本当に見事だなと感心しました。

Q : ご自身と夏油に、何か共通点を感じる部分はありますか?
櫻井 : 共通点とは少し違うかもしれませんが、僕が最も共感できるキャラクターは間違いなく夏油です。彼の選んだ道は正道から外れてしまいましたが、僕は彼を悪人だとは思っていません。むしろ、彼は優しすぎた。だからこそ、「弱きを助け、強きを挫く」という信念に対する考え方が、少しずつ変わっていってしまったんだと思います。アニメでは約2時間で彼の変化が描かれますが、実際には何年もかけてゆっくりと自分なりの答えを見つけていったのでしょう。
五条と再会した時に彼が言ったのは「決めたんだ」ではなく、「私はこう生きることにした」という言葉で、表情もどこか吹っ切れたように見えました。九十九由基の「どっちを本音にするか選べ」という言葉や、灰原の「自分にできることを精一杯やるのって、スゲー気持ちいいっスよ」という言葉も、彼の選択に大きな影響を与えたんだと思います。
Q : 「懐玉・玉折」で一番好きなキャラクターは誰ですか?
櫻井 : やはり夏油ですね!自分と重なる部分があると感じますし、このエピソードで描かれる彼の繊細さが好きです。

Q : 最後に、劇場公開を楽しみにしているファンへメッセージをお願いします。
櫻井 : すでにTVシリーズをご覧になった方にも、ぜひ劇場でこの総集編を体験していただきたいです。きっと、以前は気づかなかった細かな描写や、キャラクターに対する新たな発見があるはずです。もしこの物語のイメージカラーが「青」だとしたら、映画館で観ることで、その青がより深く、濃密に感じられると思います。ぜひ大スクリーンと最高の音響で、この物語の重みと美しさを全身で受け止めてください。

キャラクターへの解釈は人それぞれですが、演者である櫻井さんの言葉からは、夏油傑という人物への深い理解と共感が伝わってきますね。劇場で改めて「懐玉・玉折」を観ることで、私たちも新たな発見があるかもしれません。
via: 咒術迴戰官方網站